高額療養費「自己負担引き上げ撤回を」―意見書の文案作成と各派調整で可決へ
国会で見直し議論が続く高額療養費制度。県民の制度利用の現状や、利用者負担が増える場合の県立病院への影響がどう見込まれるかを質疑。並行して意見書文案の作成と各派調整に取り組み、2025年2月議会で、自己負担引き上げ撤回を求める意見書の可決を実現しました。
(喜友名 智子)いま国会でも議論されている高額療養費制度、まだ議論は続いているようですけれども、これを利用している県民の数、金額、予算、県立病院への経営のインパクト、こういった影響をどう見込んでいるのかお聞かせください。
(経営課長)病院事業局からは県立病院に関するものに絞って答弁いたします。
まず現状なんですけれども、令和7年1月の県立病院における高額療養費制度の利用者の数ですけれども、1ヶ月で3583件ありました。
次に金額は、高額療養費制度を利用した患者の自己負担額の合計は、この1ヶ月間の県立病院全体でおよそ1億5,000万円となっています。ちなみに、3583件について全診療件数に占める割合は8.5%という水準になっています。仮に引き上げが行われた場合の影響は、患者の受診控えに拍車をかける懸念がないかなということは考えられまして、その結果、減収になる可能性があるのではないかと懸念しています。
(国民健康保険課長)高額療養制度の利用者等については、令和4年度の市町村国保で25万2,036件、支給金額で約172億円となっています。また令和5年度の後期高齢者医療制度では21万3,765件、支給金額が約79億円となっています。
また、高額療養費制度の影響についてどう考えているかについて、高額療養費制度については、高齢化の進展や医療の高度化等により、高額療養費の総額が年々増加している中、継続的な物価上昇が続いていることから、現役世代を中心に保険料負担の軽減を求めることがあることや、全世代型社会保障を構築する観点から、負担能力に応じた負担を求める仕組みが必要なことを理由に、今般、国が高額療養費の見直しを行うこととしております。
一方で、国は患者団体からの要望などを受けて、国会審議等を含めてですが、これまでにも複数回にわたり見直しを行なっており、当初予定しておりました8月からの限度額の引き上げを見送るとともに、今年の秋までに改めて方針を決定するということにしております。
県におきましては、医療を必要とする人が必要な医療を受けられることが大切であると考えておりますので、引き続き、国の動向を注視してまいりたいと考えています。以上です。
◆沖縄県議会 高額療養費の自己負担の引き上げ撤回を求める意見書(2025年3月28日)
→県議会HP資料[PDF]
◆文教厚生委員会 2025年3月21日
会派・おきなわ新風から高額療養費の自己負担の引き上げ撤回を求める意見書を提出してもらいたいとの意見を述べ文案を配布。
協議の上、議題追加と審査を行い、議員提案の意見書提出を委員会から行うことが決定しました。
→県議会HP資料
◆意見書が提出されて約1年がたちました。政府で自己負担の引き上げ議論は続いています。
患者やご家族の生活圧迫にならないよう必要なことに取り組んでいきます。
『高額療養費見直し「家計を考慮」 健保法改正案、法律で明記』日経新聞、2026年2月17日
→日経新聞HP
『高額寮費制度、長期療養者の家計に考慮する旨を明確化 健保改正案』毎日新聞、2026年2月18日
→毎日新聞HP