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バス空白地帯の解消には何が必要か(沖縄振興・公共交通ネットワーク特別委)

北部の公共交通をどう守るか—民間任せの公共交通から脱却を。東西格差と赤字路線の構造に県が向き合うべき時


沖縄振興・公共交通ネットワーク特別委員会で、金武町長・宜野座村長のお二人に参考人としてお越しいただき、北部地域の交通課題を質疑しました。通学や高齢者の移動確保、路線維持のあり方、スクールバス導入の是非など、地域の実情を伺いました。公共交通が民間任せで維持困難になっている中、北部振興策の枠組みでは対応しにくい赤字路線をどう支えるか。県の積極的な取り組みが必要と考えます。


沖縄振興・公共交通ネットワーク特別委員会 令和7年第1回沖縄県議会(3月定例会) 令和7年3月25日


(喜友名智子)
今日はお2人の町長、村長ありがとうございます。
まず、先ほど、これまで町や村としては特に財政負担をして、公共交通の事業はやっていなかったとのお話がございましたけれども、これまで金武町と宜野座村で交通問題、それから交通事業について過去に行ってきた事業がありましたら教えてください。


(仲間一参考人) 宜野座村長のほうから先ほどお話ありました、金武町は公共バスに負担金を出していた時期があります。大分前ですが、記憶の中で700万か、800万ぐらいのお金をバス会社に払っていたというのが過去にあります。
 ただ今回は、例えば交通弱者と言われる方々、免許を返納した方々、あるいは役所で証明書を取るのにタクシーを乗ってしか来れない方々、特にお年寄りの方々のために、地域にあるマイクロバスをぜひ運行して協力してくださいとお願いして、運転手の日当代は町が出して役場に来る、あるいは町内にあるクリニックに通ったりするものを一旦予約制で、日程とバス停はこの各字に決めてもらって、そういった運行は今現在もやっている状況です。


(當眞淳参考人) 地域の公共交通に関して言えば、先ほど申し上げましたけれども、今一括交付金を活用しながらデマンド型の各予約制で月曜日から土曜日まで8時から夕方午後5時までということで運行して、高齢者そして障害を持った方々と、あとは特別な許可を出した形で運行しているところです。あと令和4年に関してはコロナの影響で、沖縄バスさんには20万程度で支援金を出したということもあります。あとバスの上屋も利用者のためと整備を続けているところでございまして、新年度も2か所ほど整備する予定にしております。


(喜友名智子)今回のこの路線の件で、改めてバスが子どもたちの通学に非常に大きな影響を与えていると知った次第です。
かつて北部には毎年数十億の北部振興策というものがありました。個人的にはそういった巨額な予算があるときに、本来はこういう交通的なインフラ部分もしっかりやるべきであったんだろうなと思ってはいます。
 公共交通で”公共”という言葉が使われ始めたのも最近の議論で、交通網はバス会社、タクシー、民間の事業者任せになってきて、どうしても利益が出ないというか、赤字路線は維持が難しいというところが今、出てきているんだろうと思っています。今後、どういうふうに対応したらいいかを考えるのが今日の機会だと思います。 
 お話を伺っていると、まずは子どもたちの通学、そして交通弱者の方たちへの対応、まずはこれがメインだと。そのときに子どもたちへの通学については、「臨時便で対応がしにくい」「使い勝手が悪い時間帯が朝と夕方になっている」と、この場合に路線バスに補助を続けるほうがいいのか、それとも学校のマイクロバスで定期便を出して、例えば運転手を複数名雇って定時で運行するほうがよいのか。金武町と宜野座村としては、どちらが今いいのかという感触はありますか。


(仲間一参考人) スクールバス的な運行ができれば理想だと思っています。北部振興予算について、北部振興というもともとの目的があって、それで中南部との格差是正といういろんな要素をはらんでいるものがあります。それについては将来的に議論は必要ですが、ただ路線バスを赤字補塡、赤字をなくす路線にして、学生も地域の一般の方々も路線バスを維持するために利用していただくというのも、また実はあるんですね。スクールバスを運行することによって、バス会社の赤字がどんどんまた膨らんでいくという、逆の方向に行く形になるだろうと思っています。逆に地域でもこういった状況があるのであれば、スクールバスを導入したらどうかということ、これまた子どもだけに視点を当てた地域から、子育て中の方々からはそういう意見も出てきます。ただ、そうなると路線バスの廃止になりかねないという大きな懸念も持っているんです。このバスを例えば沖縄バスですけれども、沖縄バスの路線を維持するために、学生も一般の方々も乗ってもらう、利用してもらうという必要があるんだろうと思っています。そのために町で子どもたちの送り迎えということではなくて、もちろん町の一般財源で定期券を購入して、子どもたちにあげているということも、その心配材料もあって今やっています。


(當眞淳参考人) 北部振興事業のお話がありましたけれども、北部振興事業につきましては、基本的に市町村がそれぞれハードを、また公共、非公共ありますが、市町村単位で事業が行われているというのが大方です。
 今バスの運行などについて、そういった全体で協議というのは行っていない現状もありますけれども、基本的に北部振興事業につきましては補助金でありまして交付金ではないんですね。そういう意味からいきますと、基本的には費用対効果というものが求められる事業になっております。ですから私のあくまでの認識、国とのやり取りまではしておりませんので、私の認識で申し上げれば、今の赤字路線の運行に対して北部振興事業が使えるかというと少し合致しないんじゃないかなと思っております。
 地域の定住条件の整備、また雇用などいろいろございますので、その辺は今ご指摘の部分というのは、実際それが可能なのかということは提案をしてみたいなと思いますけれども、どうしても枠がある中で、各市町村、また北部全体の観光振興の取組などのソフトの部分につきましては、財源の問題もございますので、その辺りは市町村において、公共交通の確保というところの認識の度合いという差がありますから、これ全体でできるかというのは少し難しいところもあるかなと思いますが提案をしてみたいと思います。
 スクールバスの件につきましては、今町長がおっしゃられたとおり、それを導入することで通常の路線バスを利用しなくなるというものを助長することにもなります。その辺りは注意が必要かなということ、またバスの路線がなくなれば市町村間の移動という部分に大きな影響が出ます。その辺りも検討した上で対応しないといけないと考えています。


(喜友名智子) ありがとうございます。
 従来から特に北部地域、沖縄全島ではありますけれども、東海岸と西海岸の都市開発、まちづくりの格差、ジャングリアの話もありますが、西側のほうに人の移動が寄って、東側のほうはまだ厳しいという状況がある。その中でニーズが見込めている学校に特化してのマイクロバスの運営もなかなか厳しいと。この政策的な交通問題への介入については、県としての支援を考えていく必要があるなと認識をいたしました。ありがとうございます、以上です。