県内公立学校の教員欠員問題について
(令和4年第6回定例会、文教厚生委員会、2022年10月13日)
(きゆな智子) 学校の教員の欠員でお伺いします。
陳情でいうと令和3年の61号、それから97ページ、99ページの栄養職員の配置と関係しますが、専門職の方たちの正規採用は次年度に向けてどう進んでいますか。今年は実際に離島2つで給食が止まった件もありました。次年度以降に、またそのような事態にならないのか、今の取組を伺います。
(学校人事課長) 離島などについては欠員が出ないように職員の配置を本島全体を見回しながら、離島において欠員が出ないような配置に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
(きゆな智子) 欠員が出た学校の校長先生とお話をさせていただきました。教員の配置―栄養職員も図書(司書)も含みますが、「島嶼県の沖縄なのでまず離島のほうから配置をした上で本島配置を考えるべきじゃないか、離島振興も含めて」という大変厳しい御意見があったんです。今のお話だと「本島の欠員を埋めてから離島の職員(配置を)埋めます」と聞こえたんですけど、違いますか。
(学校人事課長) 先ほど申し上げましたのは本島を先に配置してからということではなくて、離島も含めまして欠員が出ないような配置を行っていきたいということであります。
(きゆな智子) 今いる非正規の職員の先生方を正規採用に切り替えるときの課題を教えていただけますか。前回の議会で、初任者研修について、かなりハードルが高いんじゃないかという話はしましたが、ほかにも何か課題があるんでしょうか。
(学校人事課長) 教員の採用につきましては、選考試験を実施しておりますので非正規職員の経験があるということを持っただけで採用するということではなくて、選考試験の手続きを取った上での採用ということになっております。
(きゆな智子) 例えば担任がいないとか、あるいは非正規採用、臨任なんだけれども、クラス担任を持っているという話は私もよく聞く話です。実は県外ではこのような状況はなかなかないと聞くと、沖縄の現状に私も慣れてしまって考えているのかなと、気づかされた部分がありました。
採用試験を受けてから正規採用になるというルートはそのまま続けた上で、臨任職員で担任を持っている先生については、例えば業務評価で特例的に「臨任だけど担任やったよ」と業務評価の部分で初任者研修に当たるような評価をした上で、正規職員に採用というルートはつくれないものでしょうか。そもそも臨任の先生に担任を持たせているっていう時点で異常事態だと思うんですね。それでもそれをやり切った方であれば、正規職員のポストをしっかり準備するよ、というキャリアのルートを準備しても沖縄の場合はよいのではないかと思うのですが。
(学校人事課長) 臨時的任用職員については地方公務員法上、採用に当たっての制限、特別な―すみません、条文正確ではありませんが特別な扱いをするということは地方公務員法上禁止されております。ただ、現在臨時的任用職員の経験が一定以上ある方についてなんですが一部試験の一部免除を実施しております。今ご指摘のありました対応も含めてどのようなことが可能かということについては、他県の状況なども調査研究いたしまして取り組むことができるのかどうか検討をしていきたいと考えております。
(きゆな智子) 他県の調査をやっていただくのも結構なんですけど、もう沖縄は非正規職員の方に頼っている現状がかなり多いと思いますので、逆に沖縄で採用モデルをつくるぐらいのことはぜひ積極的にやっていただきたいです。全国的にもこの10年で教員試験に応募する方がもう40%ぐらい減っているという現状があります。正規採用の試験を幾らやっても人が集まらないという現状はやはりトレンドとしてあると思うんですね。
その穴埋め的に臨任の先生を採用して、そこで頑張っても正規職員になるルートがなかなか見当たらないとなるとそれは臨任の応募者も減りますよねと。未来がない職場に人は来ないです。だから臨任でもちゃんと頑張ったら試験とは別にまた業務評価で正規の道が別にあるよというところはぜひ沖縄だからつくっていただきたいと思います。
長年、非正規(臨任)で先生をやっても、正規の職員になれないから教員を辞めたという人の話が沖縄ではあまりにも多すぎて、それが今の欠員につながっているのではないかと思います。地方公務員法、あるいはそのほかの法律で採用制度が国のほうで決まっているのは分かりますが、だからといってこの現状がいいのかというところの答えにはならないと思うんですね。そこはぜひ御検討ください。要望としてこの件は終わります。
議事録 → https://www2.pref.okinawa.jp/oki/bunkyoukousei.nsf
※HPへの掲載にあたり、読みやすいよう一部編集しています。